アウェーなゲストを振り返る・その8

「アウェーインザライフ」をゲストでふりかえる。
続いては坂井真紀さんとROLLYさん。

この日は昼が坂井さんで夜がROLLYさんだったのだけど、
公演の中日で、土日4公演というハードスケジュール。
毎公演全てを出し尽くすキャストの消耗度もこの日がピークだったと思う。

「公演での消耗度」がイコール、「肉体の消耗度」だけではないと思う。
動かないのに精神的に大変な芝居はいっぱいある。
しかし、あの木野さんが大千秋楽の後にしみじみと
「よくぞ本当に、何もおきないで終わってくれた」
と語ってらっしゃったのだから、
「アウェー」のハードさは演劇の猛者にとっても想像を絶するものだった、
ということだろう。

そんな公演の中でも、この日は最もハードだった日。
ただでさえハードな公演の連続、しかも昼夜4公演を挟んでいる上に
昼と夜のゲストが別の方の場合、
「その都度、ゲスト部分のリハを本番前にやらなければいけない」
という事情がある。
ざっくり言うと、昼公演を終えて15分もしたら(劇場からお客様が全て出たら)
すぐに夜公演のリハをやらないと間に合わないのだ。
当然リハを終えたらすぐに化粧を直して着替えて本番。
というわけで、いまどき甲子園のエース投手でもこんな
ハードな連投はしないだろう、ぐらいの過酷さ。

幸いだったのは、この日の場合、昼の坂井真紀さんが
水野さんを始めとしたキャストとほとんど顔なじみで、
少なくとも「はじめまして」の緊張感からは無縁だったこと。
私個人も以前から知っているので、もろもろの段取り等、説明するにも
非常に楽だった。稽古場にも一度見に来てくれているし。

ただ本人的には前半で
「十数年前のデビュー曲を唄わされる」
という、そりゃまあこっぱずかしい事になったので、
その緊張感は相当あったようだったけど。
普通だったら絶対NGだよ。
それをやってくれたのは坂井さんの懐の深さ!ありがたい。

で、無事にこの昼公演を終えて...と書きたいところなのだが、
実は無事ではなかった。

この昼公演中に、まず、水野が喉から出血。
私は坂井さんの案内をしていたので現場は見てないのだが、
舞台裏がえらく緊迫した雰囲気になっていて、
スタッフさんに聞いたら「喉から血が出た」とのこと。
どの段階で、どの程度なのかは把握していないが、
水野はこの本番もお客様には悟られぬように勤め上げた。

そして本番中、村上さんが足に怪我をしてしまったのだ。
ほんのちょっとした事故なのだが、走れない状態で、
この日のみ急遽顕作さんがあの「ルームランナー」のシーンを
代わりにやったのだ。とっさの判断で。

で、昼公演終了後、二人は大急ぎで病院へ。
確か夜公演の本番20分前ぐらいに帰ってきて、
そのまま本番に入った。

幸い、村上さんは軽症で骨とかに異常はなかった。
水野も笑顔で帰ってきて、本当にホッとしたのを覚えている。

で、夜公演はROLLYさん。
ROLLYさんの白眉は、出てくる3シーン全てにゴージャスな衣装を
用意してきてくださったこと。

毎回、楽屋に迎えに行くたびに
とんでもない格好に着替えていて、
「おおお」と間抜けな声を上げてしまった。
ありがたきサービス精神である。

ちなみに、それを聞いた橘高さんが
「しまった、それ先にやられたか!」
と言っていた。
後にも先にも衣装3パターン用意してきたのはROLLYさんと橘高さんだけ
である。ある意味これぞロッカー。

ROLLYさんのど派手なパフォーマンスのおかげ
(前半では「恋のマジックポーション」を披露!)
もあって、夜公演も大いに盛り上がり、
無事に...じゃないけど、少なくともお客様にはネガティブな要素を見せることなく、
他の日と同じように楽しんでいただけた。

翌日は待望の休演日。
この日は「中打ち上げ」があったのだが、
さすがに水野も全く飲まず、早めに帰宅したようだった。
他のキャスト陣も皆そうで、唯一しんぺーさんだけが
最後までニコニコしながら飲んでいたが。

次回、また少しブランクがあくと思いますので
テキトーにお待ちを。